Kosuke M. Teshima


手島康介
九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門 助教

2011- 現職
2010-2011 九州大学 博士研究員
2006-2010 総合研究大学院大学 博士研究員
2005-2006 シカゴ大学 博士研究員
2004-2005 ブラウン大学 博士研究員
2002-2004 シンシナティ大学 博士研究員
2002 東京大学大学院 理学研究院 生物科学専攻 博士課程修了 博士(理学)


お知らせ

2015.12.16-17

ワークショップ「ゲノム多様性データの統計解析」を総合研究大学院大学 葉山キャンパスで行ないました。総勢55名の方にご参加いただきました。ありがとうございました

2015.10.27

箱崎キャンパスから伊都キャンパスに移転しました。新住所はこちらです
〒819-0395 福岡市西区元岡744

2014.12.4-5

ワークショップ「ゲノム多様性データの統計解析」を九州大学西新プラザで開催しました。多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。



Research Interests

生物の進化とは?

生物が進化するとはどういうことでしょうか。遺伝情報が変化し、その変化が生物集団全体に広まることと私は考えます。遺伝情報が変化すると、遺伝子に記述されたタンパク質が変化したり発現の制御が変わることがあります。その結果は生物の形や行動の変化として現れます。遺伝情報の変化の中には目に見える変化をもたらすものもあれば、何の変化も起こさないものもあります。ではそのような遺伝情報の変化は、どれくらいの頻度でおこるのでしょうか。どのようなメカニズムが関わっているのでしょうか。

突然変異がなければ新たな変化は生まれません。生物進化に突然変異は不可欠です。他の個体との競争に生き残った個体、子孫を多く残した個体が持っていた遺伝子は、後の世代まで受け継がれる可能性が高いでしょう。後々の世代に対する寄与の違い、すなわち自然選択も生物進化メカニズムの一つです。生存に適した地域の増減や分断化、融合なども影響すると考えられます。隔離された集団には特有の変化が蓄積しているかもしれません。また地理的に近いものほど良く似ているという現象は、集団構造が生物進化に影響していることを示唆しています。このように個体の属する集団の変化も進化に関わってくる重要なメカニズムの一つです。

突然変異、適応、集団の歴史。これらはどれも生物進化を考える上で欠かせない要素です。

集団史の推定

残念ながら過去にさかのぼって進化の研究をすることはできませんので、いま生存している生物から過去の出来事を推測するしかありません。その時に必要になるのは生物の歴史を確率の言葉で表現した"集団モデル"です。集団モデルを構築し、遺伝的多様性データを解析し、集団の構造やサイズ変化に関するパラメーターを推定します。推定結果に基づいて生物の進化を再構築するのです。私はその過程で必要になる、集団モデルの構築とデータ解析について、集団遺伝学の理論に基づいて研究を行なっています。 特に最近は技術の発展に伴い、大量のデータを得ることが可能になりました。これら大規模データはコンピューターなしには解析することができません。私はcoalescent理論に基づくシミュレーションを利用したデータ解析も行なっています。

私の研究は、(1)集団遺伝学を用いた進化モデル構築、(2)シミュレーションなどを利用したゲノム多様性データ解析、(3)生物進化の再構築、から成っています。特に最近は非モデル生物の集団モデル推定に関する理論的研究や、舘田教授やSzmidt准教授と共同して樹木林のゲノムデータ解析などを手がけています。



Publications

Ikezaki Y., Suyama Y., Middleton B.A., Tumura Y., Teshima K, Tachida H, Kusumi J. (2016)
Inferences of population structure and demographic history for Taxodium distichum, a coniferous tree in North America, based on amplicon sequencing analysis
Am J Bot. 103(11):1927-1949

Ng WL, Onishi Y, Inomata N, Teshima KM, Chan HT, Baba S, Changtragoon S, Siregar IZ, Szmidt AE (2014)
Closely related and sympatric but not all the same: genetic variation of Indo-West Pacific Rhizophora mangroves across the Malay Peninsula
Conserv. Genet. 16(1):137-150

Urashi C, Teshima KM, Minobe S, Koizumi O, Inomata N. (2013)
Inferences of evolutionary history of a widely distributed mangrove species, Bruguiera gymnorrhiza, in the Indo-West Pacific region.
Ecol. Evol. 3(7):2251-2261.

Iwanaga H, Teshima KM, Khatab IA, Inomata N, Finkeldey R, Siregar IZ, Siregar UJ, Szmidt AE. (2012)
Population structure and demographic history of a tropical lowland rainforest tree species Shorea parvifolia (Dipterocarpaceae) from Southeastern Asia.
Ecol. Evol. 2(7):1663-1675

Teshima KM, Innan H. (2012)
The coalescent with selection on copy number variants.
Genetics 190(3):1077-1086

Teshima KM, Innan H. (2009)
mbs: modifying Hudson's ms software to generate samples of DNA sequences with a biallelic site under selection.
BMC Bioinformatics 10:166

Takahashi Y, Teshima KM, Yokoi S, Innan H, Shimamoto K. (2009)
Variations in Hd1 proteins, Hd3a promoters, and Ehd1 expression levels contribute to diversity of flowering time in cultivated rice.
Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 106(11):4555-4560

Blekhman R, Man O, Herrmann L, Boyko AR, Indap A, Kosiol C, Bustamante CD, Teshima KM, Przeworski M (2008)
Natural selection on Genes that underlie human disease susceptibility
Curr. Biol. 18: 883-889.

Teshima KM, Innan H (2008)
Neofunctionalization of duplicated genes under the pressure of gene conversion
Genetics 178: 1385-1398.

Teshima KM, Coop G, Przeworski M (2006)
How reliable are empirical genomic scans for selective sweeps?
Genome Res. 16: 702-712.

Teshima KM, Przeworski M (2006)
Directional positive selection on an allele of arbitrary dominance.
Genetics 172: 713-718.

Teshima KM, Innan H (2004)
The effect of gene conversion on the divergence between duplicated genes.
Genetics 166: 1533-1560.

Teshima KM, Tajima F (2002)
The effect of migrarion during the divergence.
Theor. Popl. Biol. 62: 81-95.


手島康介
九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門
〒819-0395 福岡市西区元岡744
E-mail: kmteshima kyudai.jp