系統進化学


質問と回答(6月30日):

とりあえず、質問項目を入力しました。

<テスト>

●テストではどのような形式の問題がでるのですか。

└◇まだ、考えていません。昨年の問題をアップロードしましたので、参考にしてください。

<サンザシミバエ>

●サンザシって何ですか。

└◇サンザシ属Crataegusは、バラ科の低木で、北半球の温帯地域に約200種が知られています。庭木として栽培される「サンザシ」は、中国原産。サンザシ属Crataegusの植物は日本にも2種自生していますが、北海道に行かないと見れません。

●サンザシミバエのところで、さなぎになるのはサンザシの実が落ちて土にもぐってから、ということでしたが、サンザシの実からさなぎを集める、というのはどうするのですか?それとも私の解釈がまちがっているのでしょうか?

└◇サンザシの木の下で実をひろい、恒温期中で金網をかぶせたバットの上に実を置き、実から出てきてバットに落ちた「前蛹」を毎日回収して実験に使ったそうです。

●サンザシだけでなくリンゴミバエのさなぎの実験をしても同じ結果になるのですか?

└◇この実験は行なわれていません。やってみる価値はありますね。

●リンゴミバエとサンザシミバエのあたりがよく分からなかった。

└◇教科書を読んで復習してください。

●サンザシミバエで秋の長さがずっと長い場合、Acon-2の対立遺伝子が失われることはないのですか。

└◇たとえば地球温暖化の影響で、サンザシミバエにとっても、蛹になって経験する温度がこれまでよりも高くなった場合には、これまでとは別のAcon-2の対立遺伝子が有利になる可能性があります。

<種分化一般>

●接合後隔離と接合前隔離の違いがよく分かりませんでした。詳しくおしえて下さい。

└◇教科書603ページを読んでください。

●同所的種分化と性淘汰では種分化の速さはどちらが速いのですか?

└◇サンザシミバエ・リンゴミバエのように自然淘汰が作用した同所的種分化と、性淘汰による種分化(同所的、または異所的)の比較ですね。性淘汰による種分化は同所的に進行可能なので、注意してください。さて、種分化速度はどちらが速いか? いちがいには言えません。淘汰の強さ次第です。自然淘汰であれ、性淘汰であれ、強く作用すれば、それだけ早く種分化が進むでしょう。

●Sympatric taxaとSympatric speciationは同義なのですか?

└◇違います。taxaは、現時点で分かれている分類群。speciationは、そのような分類群が分かれてきたプロセスです。

●A−1新しい種ができる  A−2交雑帯ができる  の間に、それほど大きな差異があるかがよく分かりません。A−1の場合でABC種に分かれてもその3種でさらに交雑可能でしょうし、そもそも種の分類ははっきりとしたものでないという話もありましたし。
・新種と交雑帯の境目はあいまいだと思うのですが、はっきりとココが異なるという点はあるのですか?

└◇「新種ができた」とみなすのは、単に両親の生息環境の中間的な状態に適応したのではなく、両親とはまったく異なる環境への適応進化が起きて、新しい性質が獲得された場合です。もちろん、どこで線を引くかについて、絶対的な基準があるわけではありません。

●ヒトにも黒人・白人・黄色人種等ありますが、黒人同士、白人同士の好みの強さが大きいのでしょうか。でも、国際結婚もあるしどうなのでしょう...人によっては、白人黒人には性的な魅力を感じない人も居るみたいですが、個人差なのですか。

└◇「初対面」の場合に限定して、他の実験条件をそろえて比較すれば、肌の色への好みは間違いなくあります。しかし、人間の配偶者選択は、ショウジョウバエなどに比べはるかに複雑で、ある程度の期間「おつきあい」をしながら、相手のいろいろな条件を知ったうえで、結婚相手を決めるのが一般的ですね。最初は肌の色の違いに抵抗があったけど、「おつきあい」しているうちに、気にならなくなるというようなことは、しばしばあるでしょう。また、個人差ももちろん、あります。人間は、相手の魅力に関して、多様な選択基準を持っており、それが経験とともに変わり、個人によっても変わるという、とても変わった生き物なのです。

●Fig 15.13の「同種への好みの強さ」がAllopatric taxaの方があまりよく分からなかった。

└◇教科書603-4ページを読み、それでもわからなければ質問に来てください。

●Fig 15-13 遺伝的距離は分かったが、それが0.5や2とかの意味がわからなかった。できればなぜ、遺伝的キョリでかわるか教えてほしい。

└◇

●同種への好みの程度をどうやって数値化しているのかがわからない。

└◇

●地理的隔離の下で、異所的種分化が起こる可能性があるが、同じような環境ならば、種分化は起こりにくいのですか。

└◇同じような環境ならば、自然淘汰による種分化は起こりにくい。ただし、性淘汰による種分化のおこりやすさは、環境の違いによりません。

●交雑帯の所で中間のものが、盆地や山地の種に分かれたか、またはその逆の可能性もあるとおっしゃっていましたが、もともとすべてが別々の種とは考えられないのですか。

└◇別の地域で分化を遂げた3種が、同じ地域に分布をひろげて、異なる標高地に生育するようになった、という仮説は、成り立ちます。このような、分化の歴史に関する仮説は、近縁な種を含めた系統解析によって検証することができます。

●二次的接触はどんなことをきっかけに起こるのか気になります。

└◇現在では、人間が多くの種を移動させているために、二次的接触が頻繁に起きています。このような人間の関与以前には、氷期に朝鮮半島と九州がつながるなどの、長い地質時間の中での分布障壁の変化が、二次的接触を引き起こしたのでしょう。

●第一主成分の意味がわかりませんでした。

└◇身長v・体重w・座高x・胸囲y・頭囲zを50人について測定したとします。これらの測定値は互いに相関しあっているので、より少数の変量に要約して、個々人の特徴をあらわすことができます。この目的のために、5変量の線形結合(av+bw+cx+dy+ez)を考えます。係数(a〜e)を変えることで、さまざまな変量を考えることができます。これらのうち、互いに相関しない2つの変量を考えることができれば、5つの変数を2つに要約できます。これは、数学的には、5次元空間上で、v軸など5つの軸を回転して、直行座標系を決めなおす作業になります。新しい直行座標を選ぶ基準によってさまざまな方法があります。主成分分析と呼ばれる方法では、最初の軸がふつう「全体の大きさ」をあらわします。2番目の軸は、ふつう、同じ大きさで比べたときのプロポーション(相対的にやせているか太っているか、など)をあらわします。最初の軸上の値を第一主成分、2番目の軸上の値を第二主成分と言います。第一主成分も第二主成分も、測定された5つの変量の線形結合です。

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