タヌキ

 

ホンドタヌキ↓

タヌキの足跡↓

タヌキの糞↓

タヌキはイヌの仲間です。あまり知られていませんが、ネコ目イヌ科の一亜種に分類されます。爪がひっこまず 、鼻面も長く、首回りがくびれています。 また、イヌジジステンパーという、イヌ科に感染する感染症があります。これはウイルスによって伝播する 風邪のようなもので、タヌキも感染します。さらに、イヌ科に共通して見られるように子育てはオスの役目なのです。

もちろんタヌキとイヌは違うところもあります。 イヌ科はキツネやオオカミに代表されるように、細長い足を持ち、 スマートな体形です。しかしタヌキだけはずんぐりと丸い体形で、太く短い尾を持ち、短足です。 目の周りにある大きな黒い斑点もタヌキ独特のチャ−ムポイントといえるでしょう。 また、タヌキは群れを作らず、子育て期以外は単独で生活しています。ため糞という 共同トイレを持つことも知られていますが、ため糞は家族など個体間のコミュニケーションの場として 利用されているようです。新キャンパスにも獣道沿いにため糞が見つかっていますが、 糞の内容物などからタヌキだけでなくアナグマも同じため糞を利用していることがわかってきました。 この調査結果によって、ため糞の果たす役割はますます謎が深まり、面白味が増えたといえるでしょう。

「狸」という漢字は中国ではヤマネコなどをさし、タヌキは「狢」と書くようです。 このように誤った使い方がされるようになったのも、けものへんに「里」という字がタヌキを表現するのに ぴったりだったのでしょう。タヌキは実際、人里近くの里山に生息しています。 ほぼ完全な夜行性で、日中は岩の割れ目や木の根もとのくぼみ、アナグマの掘った穴などで休息しています。 さらに、タヌキは、幅広い雑食性と高い繁殖力、行動圏の重複が可能な社会行動の能力をいかして、 都会でも生活することができます。ゴミやヒトが与える餌などを利用してうまく適応し、人家の床下や、 排水溝などで生活することができます。 そのため、ヒトと接触する機会が多く、餌付けされる事例が日本各地で報告されています。 雑食性のタヌキは、甘いもの、脂っこいものが大好物ですからゴミはご馳走の山となり、 餌付けのきっかけとなっているのです。都会にすむタヌキの糞には、ビニールなどがたくさん含まれています。 ゴミが原因で死ぬことだってありますし、肥満タヌキも出現しています。 餌付けされると野生本来の姿が失われてしまうので注意しましょう。 さらに都会に進出したタヌキたちを待っていたのは、 イヌジステンパーやヒゼンダニによるカイセン症の流行でした。 高密度化による病気の伝播が呼んだ悲劇であると考えられます。

タヌキは昔話やことわざ、アニメなど登場シーンは多岐にわたっています。 「取らぬタヌキの皮算用」という言葉もありますようにタヌキとヒトとのつながりは 昔から強かったのではないかと考えられます。肉、毛皮、脂肪分などは、 狸汁をはじめ山で生活していくうえでの重要な資源となっていたのではないでしょうか。 どこにでもいたタヌキは、都市開発とともに森を追われ、しかし、それでもなお都会で力強く生きています。 ただ、おおかたゴミをあさって生きるしかなく、ヒトの餌に頼ってしまっている状況は好ましくありません。

九大新キャンパスではヒトとゴミと、動物たちが一定の距離をうまく取れるような環境造りを目指しています。 九大新キャンパスに限らず、ゴミの処理は野生動物に配慮して各自責任を持って行うことが大切です。


食物  木の実、果物、ミミズ、サワガニ、昆虫、小動物など


体形  体長:頭+胴=50〜60p   尾:約15p  体重:3〜5s


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