アナグマ

 

ニホンアナグマ↓

アナグマの足跡↓

ムジナ、ササグマ、マミこれらはすべてアナグマの別称です。地方によって呼び名が異なり、タヌキとの区別が明確ではないようです。そのためアナグマの肉を使った鍋料理は、「タヌキ汁」と呼ばれ山に住む人々の重要なタンパク源でした。また、脂肪から取れる油は火傷、切り傷、ひびなどに効果のある薬として用いられていたようです。アナグマを利用し始めたのは古く、縄文時代の貝塚からもアナグマの化石が発見されています。肉や毛皮を通じて昔から人との関係が深かったのでしょう。  

イタチ科であるアナグマには頭と首のくびれがありません。このため研究で用いる電波発信機は首輪型ではなく、ベスト型です。動作は緩慢で、歩き方はドコドコとしています。前足には大きくて短い爪があり、まさに穴掘り職人といったところでしょう。同一種のヨーロッパアナグマは総延長100mにも及ぶ地下の大宮殿をもつほどです。クランと呼ばれる血縁の大家族がすんでいます。日本アナグマではその年産まれた子と前年子で6〜7頭の集団をつくり、彼らと餌場を共有するオスが加わって社会が構成されています。オスは単独行動をとり子育てには一切関わりません。  

「同じ穴の貉(ムジナ)」という言葉があります。一見別に見えても実は同類であるという意味です。これは。アナグマの巣穴を掘ってみるとキツネやタヌキが現れることがあり、アナグマ、キツネ、タヌキが本当は共同生活をしているのではないかという考えが生じたのかも知れません。しかし、キツネやタヌキはアナグマの掘った巣穴のお古を利用しているだけだったのです。  

ミミズを主な餌とするアナグマは雑食性で、生ゴミ農作物なども餌になります。九大新キャンパス内には3家族ほど生息していますが、タヌキほど行動範囲が広くなく、1家族4〜5頭は生物多様性保全ゾーン内だけで生活しているようです。数がまとまっているので、夜行性ですが曇った日は日中でも見かけることがあるかもしれません。  

24万年前、日本が朝鮮半島と陸続きであった時代に大陸から渡ってきたとされています。その後、怪談"のっぺらぼう"の主人公とされる"ムジナ"は古くから人との関係の中で生きてきたのです。タヌキ、ノウサギほどなじみのなかった人は多いと思いますが、この文を読んでアナグマに少しでも興味、関心を持っていただければいいなと思います。


食物  カニ、タニシ、カエル、ミミズ、アケビ、カキなど


体形   体長:頭+胴=約50p  尾:約15p   体重:4〜12s


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