炭焼きによる森林保全

工学部 地球環境工学科 1TE02489K  白石 耕一郎

 

はじめに

 今、世界各地で森林が失われている。これは、まぎれもない事実である。そのため、世界各地で森を守るための様々な活動が行われている。このことは現在進行中の九大移転事業も同じ事ではないのか。大学の移転によって多くの自然が失われてしまっている。その自然を守り、回復させるために多くの大学関係者、ボランティアが協力して保全事業を行っている。

そこで何か森林を守るために九大移転地である元岡の森で行える自然を守るのに有効な手段は無いのだろうか。ここで注目したのが、移転地区は森に囲まれていることである。森を守っていくには密生した樹木に空間と日当たりを保つために、適当に切り除くことが必要で、移転地区では、そのときに大量の間伐材が切り出される。この作業をすることも樹木の成長を促し、森林保全になるが、切り出される木材も利用できたらもっと有効な森林保全になるのではないのか。そこで、考えられるのが炭焼きである。今、炭に期待されるのは、かつてのような燃焼材料としてではなく、燃焼特性や調湿効果、吸着効果などの優れた性質を利用して、土壌改良、水質浄化、空気浄化などの用途で使われている。

ここでは、炭の性質や利用法に注目し、それを利用した森林保全と環境改善の手段を提案し、移転地区の里山での実現での問題点を考察していく。

 

炭とは

 炭の材料は木材であるが、炭と薪では、その構造はまったく異なるものである。その理由は、炭は酸素が少ないところで加熱するからである。

木炭の材料となる木材は、セルロース、ヘミセルロースなどの炭水化物や、リグニン、など、炭素、酸素、水素からなる物質からできている。これを加熱すると、160〜400℃で熱分解、260〜800℃で炭化、1800度で炭素化(気化するということ?)、1600度で黒鉛化する。しかし、酸素が足りなかったり、少ないところで加熱すると、300度くらいから急激に組成分解を始め、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、炭化水素がガスとなって揮発、炭化が進む。しかし、空気がないので、このガスに火がつくことはなく、やがて小さな炭の結晶が不規則に並んだ無定形炭素に変わっていく。こうして炭化することにより多孔質になり、いわゆる炭ができる。薪などの残り木は、空気がたっぷりあるところで炭化したものであるから、揮発したガスに火がついて盛大に燃えるため、まさしく“ただの燃えカス”になってしまう。これに対し、炭はガス成分が揮発し、残った材質が炭化して固まったものだから、組織は残る。極端に言うと、炭は原材料である木材から、煙だけを取り去ったものと考えられる。しかも、小さな孔がたくさんあいているので、表面積が実質的に広くなり、酸素が多く入り込むので、木材よりも燃えやすく、火持ちがよくなるのである。炭の様々な性能の秘密は炭にある孔にある。炭にはミクロ孔やマクロ孔と呼ばれる、きわめて小さな孔がたくさん空いている。孔がたくさんあることにより、通常、炭は1グラム当たり200〜400平方メートルという、途方も無い大きな表面積をもっているのである。炭は孔があり表面積が大きいことで、たとえば悪臭などの分子が炭を通過するとき、この孔が分子を捕獲し、臭いを除去する。孔が少しだと,あっというまに全ての孔が塞がってしまい効果は出ないが、炭の場合はそのけた違いの孔の数により、効果が長持ちするわけなのである。また炭の孔はそれぞれの大きさが違うので、捕獲する分子の大きさも違ってくるので、これが幸いして、様々な用途に使えるのである。

 

炭を利用した森林保全・環境改善

 前項に述べたように、炭は様々な性質をもっている。ここでは、これらの炭の性質を踏まえた上で、環境改善・森林保全の方法を考えていく。まず、前にも述べたように、森林の樹木の成長を促すための間伐である。また、この作業は、二酸化炭素の吸収にも大きく影響する。それは、間伐よってより二酸化炭素の吸収のよい若い木に十分な太陽光があたるからである。若い木は、葉が幹や枝、根などを含む樹木全体に占める割合が高いため、幹や根などの呼吸による消費が抑えられ、二酸化炭素の実質的吸収量が増えると考えられている。〔薪割り礼賛〕これによって、温室効果ガスの削減になる。

 次に、考えられるのは、炭を利用しての土壌改善である。日本では戦後、化学肥料を使う比重が高くなり、それが原因で土壌が痩せて、さまざまな問題を引き起こす結果となった。〔トコトンやさしい炭の本〕この問題を解決すには、堆肥を施肥するという方法もあるが、悪臭などの問題もあり、困難な場合がある。なぜ炭で土壌開発ができるかというと、炭のもつ保水性や透水性、吸着性などが衰えた土壌の保水性を高め、さらに、木炭の孔の中に繁殖した微生物が農作物の生長を助けるからである。また、炭の孔に含まれる空気が、土壌に送り込まれるし、肥料と併用すると、施肥の際にその成分を炭が吸着、残留することにより、肥料の効果が長くなるというメリットもある。

 最後にあげるのが、炭を用いた水質浄化である。前にも述べたように、炭には吸着作用があり、さまざまな大きさの分子を吸着することができる。この性質を利用して、水中の汚染物質を吸着させ、水質を改善するのである。また、最近は研究が進み、今までは完全に消すことができなかったカビ臭も、高度浄水処理という方法で除去できるようになった。

 

炭を利用した森林保全・環境改善

 前項に述べたように、炭は様々な性質をもっている。ここでは、これらの炭の性質を踏まえた上で、環境改善・森林保全の方法を考えていく。まず、前にも述べたように、森林の樹木の成長を促すための間伐である。また、この作業は、二酸化炭素の吸収にも大きく影響する。それは、間伐よってより二酸化炭素の吸収のよい若い木に十分な太陽光があたるからである。若い木は、葉が幹や枝、根などを含む樹木全体に占める割合が高いため、幹や根などの呼吸による消費が抑えられ、二酸化炭素の実質的吸収量が増えると考えられている。〔薪割り礼賛〕これによって、温室効果ガスの削減になる。

 次に、考えられるのは、炭を利用しての土壌改善である。日本では戦後、化学肥料を使う比重が高くなり、それが原因で土壌が痩せて、さまざまな問題を引き起こす結果となった。〔トコトンやさしい炭の本〕この問題を解決すには、堆肥を施肥するという方法もあるが、悪臭などの問題もあり、困難な場合がある。なぜ炭で土壌開発ができるかというと、炭のもつ保水性や透水性、吸着性などが衰えた土壌の保水性を高め、さらに、木炭の孔の中に繁殖した微生物が農作物の生長を助けるからである。また、炭の孔に含まれる空気が、土壌に送り込まれるし、肥料と併用すると、施肥の際にその成分を炭が吸着、残留することにより、肥料の効果が長くなるというメリットもある。

 最後にあげるのが、炭を用いた水質浄化である。前にも述べたように、炭には吸着作用があり、さまざまな大きさの分子を吸着することができる。この性質を利用して、水中の汚染物質を吸着させ、水質を改善するのである。また、最近は研究が進み、今までは完全に消すことができなかったカビ臭も、高度浄水処理という方法で除去できるようになった。

 

終わりに

 炭は、今の失われている自然の救世主といっても過言ではない。これまでに述べた、土壌改良、消臭、浄化、空気浄化だけで無く、炭はまだまだ可能性を秘めている。だから、九大移転地の森林を守り、工事によって失われた自然を回復させる手段の一つして、炭はもっと利用するべきである。だが、ただ使えばいいというものではない。自然の状況を見極め、その場所のもっとも有効に無駄なく使わなければならない。炭が、エコロジー素材といっても、原料は樹木などのである。よって、無駄に使うということは、単なる森林破壊と変わらないのである。今の私たちには、ものを考えて使うということが少し不十分である。自然を守らなくてはいけない」という事は、誰でも分かっている。しかし、その自然の対象は植物、動物などだけではないのか。それらが、姿を変え私たちの身の回りにあるときに、それもかつては自然の対象であったことを忘れているのではないのか。それが、今の大量消費の原因のひとつなのである。だからこそ、自然守るということは、ただ自然のカタチを守っていくのではなく、大切に使うことも含まれると私は思う。